【完】きみしょーこーぐん。
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そんなこんなで、もう当日。
狭山は律儀だから“友チョコ”の私にもきっとお返しをくれるんだろう。
うん。
もちろん嬉しいよ。
狭山がくれたってだけで私にとったら宝物だよ。
でも、私は“友チョコ”。
所詮“友チョコ”。
狭山と付き合う権利なんて、しっかり本命をあげた子からしたらないだろう。
なにやってんの、私。
なんで“友チョコ”なんて言ったの?私。
「あーあー。」
「どうかしたのか?」
ため息をこぼして、幸せ逃げた、なんて思ってた私に声をかけてきたのは
「狭山!」
だった。
朝から狭山に会ったことが嬉しいけど、ホワイトデーだから。
なんだか悲しい。
「朝からため息なんて溢してさ、お前不幸になるぞ?」
「うるさいな~ぁ。私はため息ごときで不幸になんてならないんです~!ラッキーガールなんです~」
ふんっと鼻をならして言ってやった。
「そ?じゃー、そんなお前にこれやるよ」