1 week
「私たち…どこで間違ったのかな…?」

宇宙は何も言わず
食後に出て来たコーヒーのカップをただ見ていた。

「こんなので一緒に暮らす意味あるのかな?」

宇宙はビックリした顔で私を見た。

「それって俺と別れるってこと?」

返事は出来なかった。

まだ自分だって宇宙と別れる自信なんか無かった。

「あの大学生と上手くいくとか思ってんのかよ?」

宇宙はバカで浅はかだ。

「そんなこと有り得ないでしょ?」

宇宙と私の間には信頼っていう
とても大事なものが既になくなってしまったのだ。

「宇宙は私といて苦しくないの?

私は苦しいよ。

いつだって不安だし、宇宙はもう私のことなんか女として見てないじゃない!」

「そんな訳ないだろ?
昨日だって…」

私たちは周りも気にせず喧嘩していた。

宇宙が周りの視線に気付いて私の手を掴んだ。

「とりあえずここを出よう!」

宇宙に手を引かれて車に戻った。

エンジンをかけて美術館を出ると
宇宙は何も言わずに車をひたすら走らせた。

そして海の見える場所へやってきた。

そこは宇宙が私にプロポーズした場所だった。




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