恋する猫と魔法使い
彼の言葉にアタシはうなずき、身体を名前も知らない彼の胸の中に埋める。


――ねぇ、アナタは誰か名前のないアタシが聞いてもいいですか?


“リゲル”をみて問いかけてみる。

“リゲル”はアタシにただ瞬く。

きっといいということだろうと思ってアタシは彼の目をじっと見つめ問いかけて見る。


「アナタの名前はなんですか?」

< 39 / 71 >

この作品をシェア

pagetop