恋する猫と魔法使い
そして、もう一つ疑問に思ったことを聞いてみる

 
「そちらは、ゾラ君のカノジョさんですか?」 
 

アタシがそんなこと言うとゾラ君はまたおかしそうに笑いだす。


「カノジョねぇ~。俺のカノジョは人間界にいるよ。しっかりした人間。俺たち魔法使いみたいな化け物じゃないよ。」

 
アタシはゾラ君の恋愛事情を聴いて納得したようにうなずいた。

すると、またゾラ君が続けるように口を開いた。

 
「ソイツはミア。ミアは幻想だけど、いちいち出すのが面倒くさいから普段はこうして人間の姿にしているんだ。」

 
ゾラ君がそう言うと人間の姿のミアさんが可愛らしくお辞儀をした。

ゾラ君は照れたようにアタシに『質問あるんだろう?早く言えよ』と顔を真っ赤にして言う。
< 51 / 71 >

この作品をシェア

pagetop