エア・フリー 〜存在しない私達〜《前編・誕生》
斎場では、美佐子と大輔が和室の畳にゴロっと横になって話していた。
大輔が
「ふーっ」
とため息をついて美佐子に言った。
「それにしても、長い一日だったな。やっと日付けが変わる。」
「そうですね。お疲れになったでしょう。お布団を敷きますわ。明日の為にもう休まれたがいいわ。」
美佐子は押し入れから布団を出して敷きながらそう言った。
「すまんな。それじゃあ横にならせてもらうよ。」
大輔は上着を脱いで、ネクタイを取ると、布団に入った。
「お父さま、あと少しですべて片付きます。明日、告別式が終わって、火葬して家に戻る頃にはすべて片付いてますから…。」
「そうだな。そうである事を願うよ。ワシももう歳だ。そろそろ引退だな。」
「まさか、まだまだ頑張っていただかなくては! でも、私、決めました。お父さまの後は私が引継ぎますから。その点はご心配なく。」
大輔は上体を起こして、
「なに!?では政治家を目指すというのか?」
「そうです。やっと決心がつきました。有能な秘書がみつかりましたので…」
「それは、あの男だな!」
大輔が
「ふーっ」
とため息をついて美佐子に言った。
「それにしても、長い一日だったな。やっと日付けが変わる。」
「そうですね。お疲れになったでしょう。お布団を敷きますわ。明日の為にもう休まれたがいいわ。」
美佐子は押し入れから布団を出して敷きながらそう言った。
「すまんな。それじゃあ横にならせてもらうよ。」
大輔は上着を脱いで、ネクタイを取ると、布団に入った。
「お父さま、あと少しですべて片付きます。明日、告別式が終わって、火葬して家に戻る頃にはすべて片付いてますから…。」
「そうだな。そうである事を願うよ。ワシももう歳だ。そろそろ引退だな。」
「まさか、まだまだ頑張っていただかなくては! でも、私、決めました。お父さまの後は私が引継ぎますから。その点はご心配なく。」
大輔は上体を起こして、
「なに!?では政治家を目指すというのか?」
「そうです。やっと決心がつきました。有能な秘書がみつかりましたので…」
「それは、あの男だな!」