エア・フリー 〜存在しない私達〜《前編・誕生》
チャンス到来!
 火菜とおっちゃん(源)の脱出計画は着々と進んでいた。

 まず、逃亡資金だが、株を始めて三年、かなりの額になっていた。

 でもこれだけ見たら、もういますぐにでも、ココを抜け出せそうなのに、肝心の戸籍がなかなかみつからなかった。

 この世からトンズラして、ヒッソリ生きていきたい中年の男女ならたくさんいるのだが、十代で、戸籍を売りたい若者はなかなかいない。

 火菜のただ一つの注文である

 どこの誰になっても構わない。

でも私たちと同じ、17歳と15歳でなければ意味がない。それだけは譲れない……。

 そんな時、頭を悩ませるおっちゃんのケイタイが鳴った。
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