ある夜のお話。

私は君から逃げようと、身体を動かしてみた。

君は細くて色白で肌が綺麗だった。

だからだろうか。

君が男だということは知ってはいたが、特別男女を意識することはなかった。

なかったのだ。

けれど今、抵抗してもピクリともしない君の腕に、君と私は違うと感じさせられた。

ああ、また私の胸が驚いている。


< 5 / 8 >

この作品をシェア

pagetop