【完】恋愛エゴイズム
こつん
 
 
痛くないように頭を叩かれ、どうしようもなく泣きたくなった。
 
 
「…っ」
 
「お前、いっつもそんな顔してんのな。なんなんだよ?マジで。泣くなよ。ばーか」
 
 
ばかだってなんだっていい。
あたしは侑悟が好きだから。
 
 
もう、ヒーローなんかじゃない。
貴方はあたしの…愛しい人。
 
 
「なに、笑ってんだ?おかしなやつ」
 
 
泣き笑いのあたしに、結局侑悟は、叩いた理由を聞いてくることはなかった。
 
 
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