気付いた時には2人の君が・・・
まだ見つからない
「話があるんだ」
憐可の話を聞いたあの後、僕は可憐とも話をするべきだろうと思い可憐を家に呼んだ。
彼女が来たところで自分の部屋にあげる。彼女が座るのを待ってからそう切り出した。
「言わなきゃいけないことがあるんだ」
「実は、私も」
その言葉を聞いて少し驚いた。可憐が自分から伝えようとすることが珍しかったから。そして、それから僕たちはお互いの知らせなきゃいけないことについて話した。
「僕は昨日憐可、君の入れ替わった姿にあったんだ。それで…」
僕は言葉につまった。自分の考えが決まってなかったから。可憐を前にして何を口にすればいいのかがまったくわからなかったから。すると
「知ってます、昨日のこと。」
「えっ」
「なんでかはわからないんですけど、自分が入れ替わったときの行動がわかるようになったんです。」
「じゃあどんな話をしたのかってことも?」
「はい」
「そっか、なんか、ごめん」
「私、嬉しかったです。私のために一生懸命悩んでくれて。だから謝らないでください。約束したじゃないですか。」
「そうだったね、ありがとう。」
彼女は、可憐は少しずつ変化してきている。だんだん言葉数も増えてきたし、入れ替わったときの行動もわかるようになったらしい。彼女も頑張っているんだ。僕も彼女のために出来ることはしたい。

それでも…

まだ決心がつかないでいた
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