Love Summerー幼なじみを卒業ー
しかし、永君はよっぽど疲れたのか、布団は後にすると動かない。

テレビを点け、ビールタイムに突入。

仕方なく、私も大急ぎで晩ご飯の用意。

急いだ所で、そうめんだけど。



「おーい!居るかー?」



「はーい?おじさんでしょ?どうぞー」



長ネギを切ってると、おじさんの声。

出迎えが面倒で、声だけ掛けて呼び込むと、枕と四つ折りにされたチラシを持って居た。



「愛希から頼まれたもの。よろしくな」
 


「え?;;てか、ご飯食べて行ったら?」



息子である永君に目もくれず、帰ろうとするおじさん。

洗ったとは言え、腕に抱き止める枕とチラシはどうしろと?

だいたい、おばさんが居なきゃ、ご飯もないんじゃ?



「俺の事は、気にしないでくれ。お前には、永を頼むな!」



「ちょ、ちょっと!;;」



やや芝居入ったおじさんは、笑顔で手を振り去って行く。

手を拭い、枕を永君に渡してチラシを開く。

冷蔵庫の中はいっぱいあったし、買い物に行く必要はしばらくない……って、裏移りしてない?;;



「“永と悠李のラブラブ大作戦ルール!”」



「………捨てろ」



「読むだけ読まないと、後が怖いよ;;」



「……あのババア」



…ごめんなさい;;

これは間違いなく、ママの字ですっ!!;;
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