あの日、あの桜の下で

 あとがき



《 あとがき 》



この度は、「あの日、あの桜の下で」をお読みくださり、本当にありがとうございました。

この作品は、他サイトにて行われた「桜」をお題として、小説を書くイベントに参加したものです。
桜は本当に好きな花なので、書きたくてうずうず……。

私の他の作品、「恋はしょうがない。」シリーズでも、桜は重要な役割を果たしていますが、こちらの作品では、一斉に咲いて、潔く散っていく桜をモチーフにした作品なので、私が桜を見るときに感じる…ちょっと胸がキュンと痛くなるような感じを表現したいな…と思って構想を練りました。

散っていく花を儚い命になぞらえて、恋人が死んでいく話などを考えていましたが、書きたいと思えるストーリーになってくれず……。諦めかけていましたが、なんとか形になってくれました。

切ない恋のお話です。「別れ」の切なさをより際立たせるために、主人公たちに純粋に甘く深く愛し合ってもらいました。
だから、別れのシーンは書いてる最中も、加筆修正のために読み直す時も、本当に切なくて、ついつい涙目に……(花粉症ではありません。念のため)

というのも、ファンメールの方でも書いたのですが、私自身が同じような経験をしたことがあるからかもしれません。
大学院を修了する時、遠くの大学の大学院に行く当時の彼氏から「行ってもいいかどうか、決めてほしい」と言われたことがあります。その時私は、この作品の小晴と同じように「行くべきだ」と言いました。結局、その彼氏とは別れてしまいましたが、あの時違う選択をしていたら、違う人生を送っていたかも…と、今でも思わなくはありません。

恋を成就させるハッピーエンドもいいのですが、こうやって幸せを模索して、切なく、少しやるせない余韻に浸れるのも恋の力です。

そう言った意味で皆様に楽しんでいただけたのなら、本当に幸いです。

…と言っても、本来の私は、やはりハッピーエンドが好きな性質なので、この話の後を書いてもいいかなぁ…と妄想してしまいます。でも、小晴を結婚させてしまったし、尊は世界的な実業家となれば、前途多難な恋になりそうですね…(^_^*)

また皆様と、ご縁がありますことを楽しみにしています。


皆実 景葉


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