悪魔な先輩の彼女になりまして……

うーん。

別にそれでもいいや。



どうせ、ね。


先輩とはもう、終わるんだから。





「爽夜……」


「へ?」




私が中履きに履きかえ終わると。


寛太の口から“爽夜”という名前が漏れた。



俯いていた顔を上げ、寛太の横顔を見つめる。


寛太の視線の先には……爽夜先輩がいた。




今、学校に着いたみたい。

まだローファーを履いている。




「なんでテメーがいんだ」



低く言い放つ先輩の声にびくんと体が揺れる。


その目はひどく鋭く、冷たい。



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