お前のために俺はいる
駅まで走って、急いで電車に乗った。


あと少し、、、あと少しで由奈に会える。


あと少し、、、あと少しで会えるから。


由奈、、、待ってて、、、もう少しだから。


電車に乗っている間に由奈のお母さんからの着信があったことに気づいた。


嫌な予感は当たらないとこの時ばかりはそう願った。


まだ、、、間に合う。


由奈に会える。


そう思いたかったから。


なのに、、、


俺は、、、


「もしもし、お電話すいません、気がつかなくて、、、」


電車を降りてから由奈のお母さんに電話をかけた。


俺は、、、


「さっきね、、、由奈が、、、」


俺はあまりにも、、、無力だった。


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