私のメモ
もう少し話したかったが、あっという間に寮に着いてしまった。

武田さんが住む寮は、ここから更に10分ほどかかるらしい。
私を送るために、わざわざ遠回りしてくれたことになる。

「送ってくれてありがとうございました。あと、食料まですみません」

車を降りて頭を下げると、武田さんは「さっさと食って、早く寝るんだぞ」と言った。

「はーい、おやすみなさい」

バタン、とドアを閉めると、武田さんはこちらを一瞥し、車を発進させた。

「お気をつけて〜」

聞こえるはずもないのに、そう呟いて、颯爽と走り去る黒のクラウンを見送る。

今日、分かったことが1つある。
それは……「武田さんは恋愛においても、クソ真面目で、まっすぐな人だ」ってこと。


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4月◯日 今日は私の仕事の手が遅いが為に、遅くまで残業する羽目になってしまいました。
これからは、もっと期限に余裕を持って、自分の与えられた仕事を進めていかなければならないと思いました。
もうお腹いっぱいで眠たいので、以上で勘弁してください。今日は沢山の食料ありがとうございました。

P.S.武田さんの好きな食べ物は何ですか。

高畑


ーー強いて言うなら、白米だ。

武田

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