私のメモ

「で、朝はどんな感じだったの?」

「私は爆睡してたけど、武田さんは朝日と共に目覚めて、日課のジョギングしてたらしい」

「あらぁ、こんな時でも朝のルーティンは欠かさないのねぇ」

「ストイックー」

今朝のことを思い出す。
武田さんがちょうどジョギングから帰ってきたときに、私はその物音で目が覚めた。
寝起きのぼーっとした目で、動く人影を追ってみれば……
濡れた前髪、汗の滴る横顔、ランニングウェアから伸びる筋肉質な手足。そして汗を拭いた瞬間の腹チラ……など、普段お目にかかれない武田さんを見ることができた。

彼がシャワーで汗を流したあと、髪をガチガチに固めて『いつもの武田さん』に変身したときは、かなりホッとした。

「オフの武田さん」をみると、変な動悸がするから、普段の姿に戻ってくれて本当に良かった。

「それで、朝ごはん作ってくれて」

「上司に朝ごはん作らせたの!?」

「え、うん、だし巻きと味噌汁と鮭とご飯……美味しかったよ」

それはもう、至れりつくせり……こんなにちゃんとした朝食を食べたのは久しぶりで、涙が出そうなほど美味しく感じた。
食後に温かい緑茶まで出してくれちゃったりして。

今朝の武田さんはもはや上司などではなく「お母さん」だったような気がする。
< 84 / 84 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:13

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

そういう、関係

総文字数/15,035

恋愛(純愛)27ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
こんな自堕落な生活にも 曖昧で、だらしのない自分にも そろそろ嫌気がさしていたんだ。 そんな私を救い出してくれたのは 太陽みたいな笑顔。 2017.4.25 完結 しまゆうか様、素敵なレビュー心から感謝致しております。 また、かんたん感想を下さった方々、ありがとうございます。 2018年5月8日〜 「今週のオススメ」に選んで頂きました。どうもありがとうございます。
缶コーヒーの人

総文字数/6,453

恋愛(純愛)11ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
私は中小企業のしがないOL。 今の会社に就職して、もうすぐ1年が経つ。 恋愛はご無沙汰。 出会も皆無。 持ち前の真面目さで、順調に社畜化の一途を辿っております。 2017年4月18日〜 恐れ多くも「今週のオススメ」に選んで頂きました。どうもありがとうございます。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop