一之瀬さんちの家政婦君

飛鳥と和真は夕食を済ませ、飛鳥が買ってきたお菓子で一息ついているところだ。

飛鳥は喜島珈琲店で購入した豆で淹れたコーヒーにミルクと角砂糖を一つ追加する。

少し大げさに「うん……美味しい」などと感想を挟んだ。

「あの、このコーヒー美味しいですよね?」

「そうだな」

和真もこのコーヒーには満足していた。

飛鳥が買ってきたお菓子も口に合っているようで、よく手が伸びている。

「一之瀬さん、一つお願い事があるのですがよろしいでしょうか?」

「何だ、改まって」

「実はこのコーヒー豆を売っているお店のマスターがぎっくり腰で入院中なんです」

「それで?」

「近々退院されて、その快気祝いが月末の日曜日にあるみたいで。そこのお孫さんにアタシも誘いを受けていて……」
< 64 / 151 >

この作品をシェア

pagetop