一之瀬さんちの家政婦君
飛鳥と和真は夕食を済ませ、飛鳥が買ってきたお菓子で一息ついているところだ。
飛鳥は喜島珈琲店で購入した豆で淹れたコーヒーにミルクと角砂糖を一つ追加する。
少し大げさに「うん……美味しい」などと感想を挟んだ。
「あの、このコーヒー美味しいですよね?」
「そうだな」
和真もこのコーヒーには満足していた。
飛鳥が買ってきたお菓子も口に合っているようで、よく手が伸びている。
「一之瀬さん、一つお願い事があるのですがよろしいでしょうか?」
「何だ、改まって」
「実はこのコーヒー豆を売っているお店のマスターがぎっくり腰で入院中なんです」
「それで?」
「近々退院されて、その快気祝いが月末の日曜日にあるみたいで。そこのお孫さんにアタシも誘いを受けていて……」