嘘は取り消せない
九ノ瀬side

秋月が帰ってきた
もう犯人が立花さんだって分かってたから
行かせた
もう大丈夫だと言うけど、秋月のあの感じはまだ安心してはいけないような感じだった
倉科さんを見ていたからわかること
倉科さんと同じように人に心配を
かけたくない時に使う嘘



きっとまだ来るんだろう、立花さんは



「あら、蛍君帰ってきたんだね」
「あ、お疲れ様です」
「いやぁ、たまったもんじゃないな
俺達がなんで桜を殺そうとしなくちゃ
いけないのか説明してほしいくらいだよ」
「あら、お父さん警察の方に
説明させてたじゃないの」
「そうだけどなぁ、なんか、こう、
分かるだろ、九ノ瀬君」
急に変な質問を俺に投げかけられる
「え、いや、あ、はい……?」
「九ノ瀬、お前は大変だな」
「お前もいつかこうなるぜ」
「俺はもう体験済みだ」
「あ、お疲れ」






それから今日は事件のことがあったから
俺と秋月だけ病院に残った
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