ロリポップ~甘い甘い恋に堕ちましょう


「それ、オレがレビュー書いたっす!」

ありさサン……。

遠藤さんのことやっぱり全然眼中に入ってないようです。
画面を食い入るように見てうなずいたり、首をひねったりしています。

さすがの遠藤さんも苦笑い。
ストンと、椅子に腰を下ろしました。


「遠藤さん、遠藤さん」

桃川さんがそう言って遠藤さんの肩をたたきました。

「このコですよ。“七人の侍”がいいって言ってたコ」

「あー!あー!あー!」

ありさちゃんを指差します。

ちなみに。
遠藤さん、人を指差しちゃダメですよ。


「いやぁ、君はすごいね」

遠藤さん感動しきり。

レビューを読み終えたありさちゃん。
くるりと体を遠藤さんに向けました。

「おぉ!?」

遠藤さん、おおげさなぐらいに驚いてますよ。

「最高ですねー」

「だろ~、だろ~」

ありさちゃんはニコニコしながら遠藤さんの手を握りました。

遠藤さんとありさちゃん。
顔を見合わせて何度も頷いてます。

ホント、ありさちゃんって最初のイメージとどんどんかけ離れてくなぁ。
でも、親しみやすくっていいな。


< 32 / 331 >

この作品をシェア

pagetop