たまゆらのはな
「はい、本当に分かりません…」
「へぇ…大変だね」
しばらく沈黙した後、近藤さんが勢い良く立つ
「よし!決めたぞ!ここに住みなさい!」
…え?
言ってる意味が理解できなくてぽかんと口を開ける
ほか二人もびっくりしていた
「はぁ!?ちょ、おいおい近藤さん何言ってやがる!」
「いいじゃないか!行く宛もない女子を一人放るのはいささかかわいそうではないか!
それに女中が足りなかっただろう?
住み込みで働いてもらうのを条件に、な!」
なにそれ…
すごい助かる!
近藤さんが仏に見えて来たよ…
「んー、まぁいいんじゃないですか?
ここにいれば監視も出来るじゃないですか」
「君はどう思う?」
視線が私に集まる
「…私は、確かに行く宛もなくて困ってはいるんですけど、
私記憶がないのでお役に立てることが少ないと思うんです…だから」
「いいんだよ困った時はお互い様じゃないか!よし!決まり!」
近藤さん…!良い人すぎるよ…!
「…ったく俺はしらねぇぞ」
「あはは、まぁ近藤さんらしいですね」