キミは甘のじゃく

「私まだ……!!」

心の準備ができてないから!!と訴えようとしたが、古賀くんは聞く耳を持たない。

「もう黙れよ」

さっきのキスとは全く違う、優しいキスが何度も何度も振ってくる。

「さくら……」

耳の後ろをくすぐられ、潤んだ瞳で見つめられると何も言えなくなった。

(名前を呼ばれるだけで、何でこんなにドキドキするの……?)

一度も聞いたことのない甘ったるい響きに胸が苦しくなる。

ボウッしている間にもするすると服が脱がされ、あっという間にベッドで一糸まとわぬ姿にされる。

(だ、ダメなのにっ!!)

……そう思っているのに古賀くんのキスに酔わされて何だか上手く考えがまとまらない。

迫りくる古賀くんの愛撫に懸命に抵抗するが無駄なあがきにしかならない。

結局、百戦錬磨の古賀くん勝てる要素があるはずもなく、私は呆気なくシーツに沈んだのだった。

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