空と君とダイヤモンドと
「…塁くん」


「もうさ、おいしいとこいつもワカに持ってかれるからさー」



その場に塁くんがしゃがむ。



「え、塁くん?」



しゃがんだ塁くんと同じく目線になるようにあたしもしゃがむ。



「俺さ、瑛梨奈ちゃんが俺のことが好きだってちゃんとわかってんだよ」


「…うん」


「でも大事なときに一緒にいるのはいつもワカなんだよね」



塁くんの表情が崩れ気味であたしの胸がきゅうっと苦しくなる。



「…どうしたら、いいの?」


「別にどうもしなくていいよ。変わらず俺を好きでいてくれたら」



塁くんの表情がいつものあたしの好きな笑顔に戻る。



「あたしが塁くんのこと好きなのはかわらないよ」


「ん。ありがとう。行こうか」



塁くんが立ち上がってあたしの手を握る。



「就活が落ち着いたら…」


「ん?」


「一緒にどこか行きたい」



〝泊まりで〟なんて言うのは恥ずかしくて言えなかった。
でも、きっと伝わったと思う。

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