空と君とダイヤモンドと
「瑛梨奈、好きだ」



瑛梨奈の顔を見ると顔が真っ赤になってる。



「…ワカ」


「返事はいらない。いまは。わかってるから」



そのまま立ちあがって瑛梨奈に背を向ける。



「俺、瑛梨奈のこと振り向かせる」



瑛梨奈に手を振って歩き出す。


…言っちゃったなー。
自分の気持ち認めたら黙っていられなかった。



今言ったっていい返事なんてもらえるわけもないのに。
でも、どうしてもあいつの頭を俺でいっぱいにしたくて。


こうして伝えれば、嫌でも俺のことを考えるだろ。
この瞬間だけは。
塁さんじゃなくて俺をみてくれる。



「負け戦でしかないけど…」



いまはこれでいいんだ。
いまはこれで我慢する。



好きな気持ちは隠せないんだな。
本当は最初から気づかないふりしてただけで。
ずっとアイツを好きだった。
だから、アイツが塁さんのこと好きって知って妙にムカついたんだ。


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