空と君とダイヤモンドと

再会とドキドキ⚾︎

「きたぞー北海道！」



良基が練習グラウンドにきてすぐに叫んでる。



「お前初めてかよ」



ワカが良基の頭を叩く。



「瑛梨奈ちゃんは地元だもんな？」



塁くんがあたしの顔をのぞき込む。



「うん！帰って来れて嬉しいよ！」



8月某日の夏休みの途中。
うちの大学の野球部は毎年北海道でキャンプを行っている。


普段暑すぎる中練習をしてるあたしたちにとって快適な夏の北海道は練習しやすい気候だ。



「てかお前実家ちかいんだっけ？」



ワカが聞いてくる。



「うん。めっちゃすぐ！」



前から皐月くんのとこがここで夏季キャンプしてるのは知っていた。
何回かきたことがあったし。



「さぁ、練習練習！」



あたしはパンパンっと手を叩いて選手たちをグラウンドに散らせる。



「この夏季キャンプで力つけて、春の悔しさ晴らすぞ！ワカ！」



塁くんがワカの背中をポンッと叩く。



「はい！」



ワカも気合いの入った顔になる。

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