空と君とダイヤモンドと
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「カンパーイ!」



追いコンが始まってもワカはまだ来ていなかった。


この前あったときは来るって言ってたのに。



「良基、ワカは?」


「知らなーい。試合だったぽいから遅れてくるんじゃない?」


「…そっか」



いままでこういうときも一緒にいたのはワカだったから
あたしの隣には本当にいつもワカがいたんだなって思い知らされる。



「電話してみる」



そう立ち上がって、外に出ていく。



「気になるもん」



連絡もなしに来ないなんてことない人だし。
遅れるときも何か一言言うはず。



「だーから、ここまでついてくんなって!」


外に出るとそんな声が聞こえて、明らかにワカの声だった。



「だって、彼女として一緒に参加したいじゃない」


「や!だから今日は部活の追いコンなの!関係者以外お断り!」



〝彼女〟というセリフに胸が張り裂けそうになる。

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