空と君とダイヤモンドと
「隣の野球部の人とめっちゃ近いけど気にしないで」



亜莉沙さんが窓をみる。



「わ、ほんとに近い」



隣の窓は目と鼻の先にあった。
あんまり嫌な人じゃないといいけど。



「ちなみに野球部の寮とはで繋がっててね」


「え?」


「食堂は野球部の方にあるから」


亜莉沙さんがにっこり笑う。



「野球部の方…」


「こっちにあるよりいいじゃない?」


「まぁ、たしかに」




別に男の人が苦手なわけではない。
ずっと野球やってきたし。
男ばかりの中で育ってきた。

でももう大学生なのに。

まぁでも、決められてることなら仕方ない。
従うしかない。



「瑛梨奈ちゃんはこれからグラウンド?」


「はい。野球部の見学に」


「じゃあ準備ができたら下にきてね」


ドアを開ける。



「はーい」



あたしの声を合図にドアがパタンと閉まる。

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