空と君とダイヤモンドと
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「塁…くん!」



講義が終わったあと。
あたしは瑛梨奈やみんなに言い訳をして、廊下に出た。
廊下に向かってる塁くんに気づいたから。



「あー、架純ちゃん」



一瞬何かを考えたような顔してふっと元に戻る。



「どした?」



先輩らしい笑顔になる。



「クリスマス、瑛梨奈と過ごす予定だったんですよね?」


「…そうだよ」


「じゃあどうして会いにきたんですか!?」



あたしの言葉に塁くんの表情が歪む。


たぶんこんな顔瑛梨奈にだって見せてない。



「あなた、お姉ちゃんの彼氏ですよね!?」


「そうだよ。俺は涼香の彼氏だよ」



ふぅと息を吐いて回答を述べる。



「じゃあなんで!?」


「瑛梨奈ちゃんを誘ったのかって?」


「そうですよ!なんで瑛梨奈のこと…」



許せない。
どっちにもいい顔してるようにしか見ない。
腹立つ。


瑛梨奈を傷つけるなんて。

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