【完】蜂蜜色のヒーロー。
初めて言われた。
短いのが似合わないから、胸下まで伸ばした髪を、まさかきれいだと言われるなんて……ちょっと嬉しい。
「ありがとう……」
「うん」
「………」
たぶん、すぐに沈黙が訪れてしまうのは、御津くんが悪いと言いたいわけじゃないけど、それでも彼が、私に興味がないからだと思う。
目の前にいる、傍から見ればカップルのようなふたりは、ひとつの話題に対して、質問なんかをして、話の視野を拡げてる。