【完】蜂蜜色のヒーロー。
突然なにを言い出すのかと思えば、意味のわからないことを言い出すもんだから、目が点。
学校を出た私たちは、少し遠いところにあるショッピングモールへ向かった。
「俺は妃莉が一番、可愛いと思う」
「……えっ」
「だから、自信持て。つか、俺そっち側ね」
「え、えっ?」
左側を歩いていた私を押しのけて、場所を交代した御津くんに、なんで、と聞いてみても、教えてくれなかった。
曲がり角を折れたりして、場所が変わってしまった場合も、「俺そっちがいい」と無理やり場所交換を為された。