浅葱色の記憶
また、ここに帰って来れた

こんな蔵でさえ

謹慎で3日間過ごしたとか
思い出があり

帰って来たことを実感する


しかし、暑いなぁ


まだ梅雨くらいの季節だろうに

流れる汗に髪の毛が顔にひっつき邪魔

でも、手が動かせない



「サクタ君 どうしたんですか?」



丁度いいところに



「山南さん!髪の毛が邪魔で、顔!
顔が気持ち悪い!!」


必死におねだりするもんだから

クスクス笑いながら、髪を除けてくれた


「ありがとうございます!」


「クスクス 本当に不思議だね
縄を解いてと頼めばいいのに」


「……あ」


「すまないね… もう少しいいかい?」


「はい」




恐らく2人が目覚め、私の事を言ってくれたのだろう

翌朝、蔵から出された



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