浅葱色の記憶
捨て身
どうにかして中山さんを未来に帰さなきゃ


あれから…


新選組の皆をさけている


永倉さんが羨ましい





誤解だからって、皆が言いに来る

私の味方なんていない



そう、痛感する



私が死ねば、中山さんが帰れるかも



今のところそれしか浮かばない

私がぶつかった壁にも手がかりなし


そもそも、どうやってここに来たの?


未来にも、ここにも


私に居場所がないことがわかる



「はぁ どうでもよくなってきた」



考え過ぎて、疲れた



中山さんは、どこで暮らしているんだろう
ご飯たべてるのかな?

もしかしたら、中山さんも未来が
居心地悪くて、ここに?


中山さんの事以外を考えないようにと
努めてきてるのに


「真結 話せないか?」


永倉さんは、毎日めけずに来る


正直、ヘコむ


恋してる場合じゃないのに

永倉さんに近づかれると

気持ちのコントロールがきかなくなる



「すみません 誤解なのは、わかったから
ほっといてくれません?」


冷たく言い放つ


もとには戻れないよ


私も消えてしまうんだろうから



永倉さんに気を持たせてしまった



私が悪いんだから



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