私たちの、歪な関係



手始めに街中へ行く。

少しおしゃれなカフェで勉強って少し憧れ。

それを今日はやってみよう。

電車で少し駅を乗り継ぐと、若者がたくさんいる中心部へ行った。

うわ…すごい人。

夏休みだけあって、人でごった返している。

私結構家でゲームとかやることインドア派だから苦手なんだよな……


まぁいいか、今日くらいは。


行くあてもなく歩いていると、少し路地を入ったところにそれとなくいい雰囲気のカフェ……?


常連さんしか受け入れません雰囲気がすごいけど、挑戦してみよう。


私は意思を決めてそのお店の扉を押した。

カランカラン……


「いらっしゃいませ」


あ………


ふわりと珈琲の柔らかい香りが鼻に来る。

「お好きな席へどうぞ」

店主だろうか…

優しい雰囲気をまとったおじさんがカウンターの中から笑って言う。

私はそれに会釈すると、窓側のいい感じに光が差し込んでいる席へ座った。

お客さんはそんなに多くない。

みんなサラリーマンや年配の方、私より少し年上の方などが多い。

「こちらメニューになります」


するとバイトらしき若い子がお冷とお絞りとともにメニューを渡しに来てくれた。


「ありがとうございます……」

それを受け取るとさっそくメニューを開く。



サンドイッチにパンケーキ、オムライスなどもある。

飲み物も珈琲からジュース類まで幅広くある。

食べ物は全て写真付きで載っていて品数は多くないけれどどれも魅力がありそうなものばかりだ。

どれも美味しそう。

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