私たちの、歪な関係


「優衣ちゃんおはよう」

「おはよー!」

「あ、優衣ちゃんだ。おはよー」

「おはよ!」

みんなよく私のこと見つけるなぁ。

「あ、今日も会ったね。おはよー、2人とも」

「あ、駿くん。おはよー」

「…おはよー」

花音、顔に出てるよ。

駿くんは今日も1人だ。

「ふぁ…眠いなぁ」

駿くんは欠伸をした。

「そうだね、私も眠い」

つられて欠伸をする。

…なんで欠伸ってつられるんだろう。

「夜更かしするからだろーっ」

花音はそう言って駿くんにべーっと舌を出した。

花音…もう全面的に出てるよ。


「あはは、嫌われてんなぁ俺。
でも夜更かしは正解。昨日彼女と電話しててー」

そう言って笑っているが…

あれ?彼女って……

たしか前はいないみたいな事言ってたのに。

「彼女出来たの?」

「そうそう、ついこの前。」

「おめでとうー!」

「ありがとう!」

おめでとうがはたして正しいかけるべき言葉なのかはわからないけど、これしか見つからない。

そっか、彼女できたんだ駿くん。

「俺もとうとう独り身から脱出~」

携帯を幸せそうに見ながら話す駿くん。

よっぽど彼女が好きなんだろうなぁ。
それか、彼女が出来たことが嬉しいのか。

あるいはどっちも。

まぁ幸せそうで何よりだよ。


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