私たちの、歪な関係


そしてあっという間に日にちは過ぎて、お祭りの日だ。

もういい時間。

お祭りも盛り上がってくる頃だろう。


私はというと、お母さんを玄関まで見送っていた。

「じゃあ、優衣行ってくるね。
戸締りよろしくね」


「うん。あ、お母さん。
今日お祭りで少し食べ物買ってこようと思うけどいる?」


「うーん、大丈夫よ。
ありがと、優衣は行くの?」

「うん、花音におつかい頼まれたの」

「そう。じゃあ、行ってくるね。」

「気をつけてね。行ってらっしゃい」


綺麗に着飾ったお母さんは、夜の仕事をしている。

……もちろんそれには理由がちゃんとあるのだけど。


私はお母さんに笑顔で手を振り仕事に送り出すと、自分の部屋へ行った。


1人で行くと言ってもやっぱり出かけるから準備しなきゃね。


みんなと出かけたりする時はもちろんスカート履いて可愛らしい格好をするけど、多少気を抜いてもいいだろう。

私は部屋着からシフォン生地のフワッとしたシルエットのトップスにショートパンツを履くと髪をポニーテールにしてサンダルを適当に履いた。

少し適当すぎ?

まぁいいか。


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