私たちの、歪な関係
「レモンティー美味しかったね」
「うん、美味しかった。
南雲先生レモンティー好きなんだね」
帰り道。
いつもみたく隼と話しながら帰る。
「ねぇねぇ、隼はハルちゃんのどこが好きなの?」
私は思い切って聞くことにした。
ずっと気になってた。
「どこがって……秘密」
「えー、秘密?
じゃあきっかけとか…」
「それも秘密」
全部秘密かよ…。
つまんないなぁ。
「あーでも」
「?」
「優衣と少し雰囲気が似てる所は好きかな」
隼はそう言って口角を上げると私を見た。
「なにそれ、変なの」
そう言って笑っては見るが、変なの。とは思う。
じゃあ、一年前私がこの関係の話を持ちかけた時OKしたのも似てたから?
私をハルちゃんの代わりとして見てるってことかな?
まぁ、別にいいんだけどね。
私が誰の代わりでも。
どうでもいいや。
「じゃあまたね、ありがと」
「うん、じゃあまた」
今日みたいな日が続けばいいのになぁ。
と、沈みそうな夕日を見て思った。