とりまきface
 菜々がオフィスに戻ると、遥人が一人デスクで残業をしていた。


「お疲れ様です」


「ああ、なんだ、まだ居たのか?」


「色々とありまして…… 部長、申し訳ありませんでした」

 菜々は頭を下げた。


「なんの事だ」

 遥人は驚いて菜々を見た。


「いくら、部長に信頼されていなっかったとは言え、私の態度は悪かったです。今後は部長に信頼して頂けるよう努めます」


 菜々は、それだけ言うとオフィスのドアへと向かった。


「お、おい……」



「そうだ部長…… 亜美ちゃんが部長の事を心配していましたよ」



 部長の菜々を呼ぶ声が聞こえたが、菜々は無視してオフィスを足早に出た。

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