追憶のトラベラー~ 旅立ち ~
気づけば、もう12半を過ぎていた。

すると、イーライが小さな箱を持ってきた。

「ねぇ君❗良かったら散歩に行かない?」

イーライは、男子には似合わないような

ピンク色の靴を持ってきた。

でも、いざはいてみると...

ぴったりだった...

「きつくない?
   こんなものしか用意出来なくて...。」

イーライは、申し訳そうに言う

「大丈夫❗ぴったりサイズだよ❗」

そういうと彼はホッとした顔をして

「じゃあ、さっそく外に行こう❗」

そう言って、玄関から出ると...

空は少しおかしな色をしていた。

赤土色の空...

まるで世界の終わりのような色だった。

少し歩くと、

コンクリートが敷かれた道路があった。

でも、古いのだろうか...踏んだだけで

ほろほろと崩れ、砂のようになった。

ビルも、民家も全部残ったのは骨組みだけ

後は全て壊れてしまったのだろう。

歩いていると、見慣れた光景が目にうつった

桜の花が咲いていた。

「桜...。」

僕は何かを一瞬思い出した。

すると力が抜け僕は意識を失った。
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