副社長には内緒!〜 Secret Love 〜
「あの子も相当スタイルいいな」
弘樹が眺めながら言った。
「そうだな」
「とりあえず、さっきの子に声かけるか」
弘樹はそう言うと、ビールを持って誠を見た。
「行くか」
誠もニヤリと笑って二人は歩き出し、女の子に近づいた。
「こんばんは」
誠の声に彼女は少し目を見開いたが、声を掛けられることに慣れているのかすぐに微笑を浮かべた。
「こんばんは」
「さっきは拾ってくれてありがとう」
返された挨拶に弘樹も笑顔で言葉を発した。
「ああ。さっきの。こちらこそごめんなさい。ジャケット落としちゃって」
少し申し訳なさそうに黒い瞳が揺れた。
「全然、そのお陰で知り合えたから」
弘樹の言葉に、その彼女はすこし警戒するような瞳をしたが、
「そう」
とニコリと笑ってジッと弘樹を見た。
「一人じゃないよね?」
誠も警戒をとかせようと、明るく声を掛けると、その彼女は目線をダーツの方へ向け「友達と一緒」と言葉を発した。
長い髪がふわりと揺れて、さらっと下に落ちた。そんな彼女に目を奪われながら、
「俺は弘樹、こっちは誠」
「私は香織」
香織と名乗った彼女は笑顔で2人を見た。