副社長には内緒!〜 Secret Love 〜
莉乃は少し差し込んだ日の光で目を覚ました。

「莉乃、おはよう」
その声に慌てて起き上がると、ギュッと抱きしめられ、下から見上げられた瞳にドキっとした。

そのまま、誠は莉乃の顔を引き寄せキスをした。

優しく何度もキスを繰り返す誠に、莉乃はクスクス笑いながら、
「待ち合わせに遅刻しちゃうよ」

「いいよ。こうしてたい」
そう言うと、誠はそっと莉乃を組み敷くと首筋に唇を寄せた。
莉乃も、誠の首に腕を回わした。しかし莉乃はチラッと時計が目に入ると、

「あ!こんな時間!ホントに支度間に合わない!」
そんな甘い空気を壊すように、莉乃は誠をぐっと押すとシーツを引っ張ってベッドから降りた。

誠はそんな莉乃をベッドに横になったまま、クスクス笑って見ていた。
「全部見てるんだから、今更隠さなくても」

莉乃は軽く誠を睨むと、
「恥ずかしいものは、恥ずかしいの」
莉乃はそのまま、バスルームに消えて行った。

誠もベッドから降りて、バスローブを羽織るとカーテンを開けた。

そしていい天気のパークを見下ろした。
< 203 / 323 >

この作品をシェア

pagetop