カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜前編
小さく、がちゃがちゃ流れる音楽を挟み二人に、沈黙が続く。

シュンさんは、右手でタバコを持ちながら窓に、ひじを出したまま運転をしていた。

時折、私の事を様子見をしている、視線を感じてた。


本当は、シュンさんが口を開く迄黙ってようと思っていたんだけど…。

沈黙に耐え切れず話しを切り出してしまった。



「話しってなんですか?」



ちらっと私に目をやると、再びまた目線を戻す。


「舞ちゃん?カズキの家庭環境知ってるか?」

「はい…。それなりには、聞いてますが…」



「そっかぁ。あいつも、色々苦労してるじゃん?
なんとか、いつもしてやりたいって思ってるんだけどね。」


「はい…」

「でな…。あいつどうして連絡来なかったのか、舞ちゃんは知ってた?」




再びシュンさんは私にちらっと視線をやった。

シュンさんはきっと、何か重大な事を話そうとしといるんだなと、私は直感した。


途端にぎゅっと両手に力がはいる。





「あいつな…多分だけどよ。
警察に捕まってるはずなんだ。」





そのことばを聞いた途端、私の心臓が大きく
ドクン!はねあがった・・


どうして・・?







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