闇喰いに魔法のキス《番外編》

別れの日の会話は、今でも鮮明に覚えている。



“…俺がすべてを終わらせて、ミラが俺を捕まえて…もし、お前の気持ちがまだ変わってなかったその時は…

また…俺のところに戻って来てくれないか”



二年前のあの時の言葉を…

目の前のロディは覚えているのだろうか。


敵対していた二年間が終わり、ガロア警部の判断により、まさかの“闇ヘッドハンティング”で“同僚”となった私たちは

今、どんな関係なんだろう。



…ただの“同僚”?“元恋人”?



私は、資料に目を通すロディをちらり、と見上げながら心の中で呟く。



いちお、あなたは目的と役目を果たして、私はあなたを捕まえたんだけど…

私の気持ちは、まだ変わってないんだけど…



するとその時

すべての資料を束ね、机に置いたロディが
私を見た。



…っ。



そして、目が合って動揺してしまった私に向かって彼は声をかける。



「資料は俺が後でパソコンで作っておくから

隠れて寝てたことは秘密にしといてやるよ」







目を見開く私に、ロディは低く艶のあるいつもの声で誘うように言葉を続けた。



「…その代わり、久しぶりに飲みに行こうぜ

今日は金曜日だしな。」



「!」



…変わってないんだな。



私は、小さく笑って頷いた。



…まぁ、“飲み仲間”も悪くない。


“今のところは”。



短編*完

< 24 / 24 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:7

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

大剣のエーテル

総文字数/220,060

ファンタジー369ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
** 誰もが魔力を持って生まれてくる国 フィリターニア この国に生きるのは、魔法使いだけ。 たった1人の少女を除いては。 ** 「魔力を持っていないなんて、 お前は“悪魔の子”だ。」 「お前の存在は 決して外に知られてはいけない。」 人々から忌み嫌われた“悪魔の子”。 彼女が16歳を迎えた日 彼女の住む町に、国で唯一殺生を許された 特殊警察部隊“エーテル”の団長を名乗る 大男がやって来る。 町中の人々が大男に怯え、従う中、 彼女の前に現れたのは ある2人の魔法使いだった。 ** 魔力を持たない少女 ノア 「私は、この町から出ることを 禁じられているの」 × 秘密を抱えた翡翠の魔法使い ランバート 「俺は攻撃魔法が使えないんだよ」 × ランバートの保護者を名乗る魔法使い イヴァン 「ったく!トラブルしか起こせないのか あの男は!」 ** 過去を背負う彼らとの出会いが、 悪魔の子の運命を変えていく。 世界からはぐれた者同士が交わる時 魔法使い達との旅が始まる…! 「ノアちゃん、おいで。 ───俺が君をさらってあげる。」 ** 数ある小説の中から選んでくださり、 ありがとうございます。 魔法の国を舞台にしたラブファンタジーです。 楽しんでいただけたら幸いです。 拙い作品ですが、感想などもお待ちしております。 ** 素敵な感想、レビュー ありがとうございます…! かんたん感想をしてくださった方、 ありがとうございます! *ベリーズカフェにてジャンル別ランキング入り 2018.2.6 最高3位 *総合ランキング入り 2018.2.10 この作品のページをめくってくださった方々 皆様に感謝です。 START*2017.10.27 END*2018.2.3
ヴァンパイア夜曲

総文字数/143,534

ファンタジー257ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
** 寒い寒い雪の夜。 シスターである私の前に現れたのは、 神に祈りを捧げる気などさらさらない 鋭く、儚く、美しい 死神を名乗る青年だった。 ** ヴァンパイアの血を封じて生きるシスター レイシア × 漆黒のコートをまとう素性不明の青年 シド ** 「俺の血を飲め。 お前になら、好きにされても構わない。」 そんな甘い言葉に惑わされ 私は今宵、貴方の腕に落ちていく。 必然のように生まれた恋情が 首筋に突き立てた牙を通して伝わればいいのに。 ヴァンパイアと人間が共存する 世界で巻き起こる 異世界マリッジファンタジー ーーー ーー ー *野いちご ランキング入り ファンタジージャンル \\ 1位 // 2019.4.24 *ベリーズカフェ ランキング入り ファンタジージャンル 5位 2019.4.19 誠にありがとうございます。 START*2019.2.2 END*2019.4.11
冷酷陛下は十三番目の妃候補に愛されたい

総文字数/104,441

ファンタジー196ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「今日で夫婦ごっこは終わり。 約束通り、手配した馬車で帰ってくれ」 誰もが見惚れる甘いマスクとは裏腹に 冷酷非情と名高い陛下レウルは 政略結婚を望む相手をことごとく切り捨て 愛というものに見向きもしなかった。 そんな中 十三番目の妃候補としてやってきたのは 辺境の町出身のみすぼらしい娘ランシュア。 「君に与えるのは一週間。 期日までに俺をその気にできなければ、 城から出て行ってもらう。いいな?」 それは、“見定め”という名の断り文句。 俺は誰も愛せないし、一生妃を迎える気はない。 そう思っていたはずなのに。 「君は本当に俺を落とす気があるのか?」 「私はあなたの元に嫁げなければ、 生きている意味がありませんから」 素直に政治的な理由ばかり口にする 彼女の素顔が 次第に気になりはじめ…? 「君の心が欲しくなった」 「俺に惚れるまで逃がしてあげない」 隠された秘密を暴いた日から 陛下の溺愛が止まらない!? 「俺は、君が思っているよりも悪い男だ」 “この人は過去も素顔もあまりに危険だ” 微笑みの仮面に騙されるのは、民か、私か それともーー *運命に翻弄されるふたりが贈る ヒストリカルロマンスファンタジー* START*2020.7.19 END*2020.8.19 2020.8.24 ベリーズカフェ \ファンタジーランキング1位!/ 2021.12.7*野いちごでも公開を始めました 2021.12.20 野いちご \ファンタジーランキング1位!/ *最終話後を描いた甘い番外編SS ファン様限定公開しております*

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop