名付けないで。(BL)








雅さんと一緒に登校して
さっき別れて今は独り。




つっても、廊下歩いてて
ちょくちょく誰かが話しかけてくるから
何ともないんだけど。



こう見えて超寂しがり屋だから。








教室まで着いてガラッとドアを開けると
やっぱり絶対俺より先に来てる柊はいない。





「おはよ、ももー」



「おはよ」





クラスメイトたちに挨拶しながら
机の上に鞄を置く。



で、すぐに席に座って端末を開いた。





"柊、具合は?
俺は学校に着いたよ"




メッセージを送ってると
俺の隣の柊の席にガタンと座る奴が。







「もも、俺、昨日電話したんだけどー」



チラッと見るとクラスメイトの和麻で
俺のお客さん。



俺はすぐに視線を端末に戻して
メッセージを打ちながら喋る。


「あ、和麻、おはよ。
ごめん、気づかなかった。」


「もも気づかない事多すぎ。
それじゃあ俺、離れていっちゃうよ?」





別に和麻が離れた所で
どうってことないけど。



だけど俺は端末をしまって
和麻の方に体を向けた。






「まじで言ってんの?
もう俺に触りたくない?」




俺は必殺上目遣いで和麻を誘惑する。

そしたら和麻は俺の頬に手を当てた。







「うそだよ。……なぁ、キスしていい?」


「昨日のおわびってことで。」





俺が目を閉じると重なる唇。

少しずつ深くなってくるキスに
クラスメイトがざわついてるのが
聞こえてくる。






まぁ普段は柊が教室にいるから
絶対こんなことしないからなー


これでまた客が増えそう。









長くて深いキスが終わると
和麻は唇をぺろっと舐めながら
俺に笑いかける。





「やっぱ、もも最高」


「和麻、もう離れるとか言わないでねっ」


「絶対、言わない。
でも着信には気づいてよ!」





んー。ってそこはテキトーに返事しながら
俺は今きた柊からの着信に出た。








「おはよー。調子はどう?」


"「おはよ、ちょっとしんどいよ。
もも、ちゃんと学校行ってえらいね」"


「だろ。帰り、お見舞いに寄るから。
なに食べたいー?」


"「コホッコホッ…えっと、じゃあ桃がいい。」"


「え?」






イントネーションは食べる方の桃だけど
ちょっとドキッとしてしまった。




"「……どした?」"


「え、いや、なんでも…。
じゃあ放課後待っててー」





そう言って通話を切った。










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