イケメン小説家は世を忍ぶ
希望はあるの?

「二つあるエンジンのうちひとつが壊れたらしい。だが、もう一つ残ってる。行けるとこまで行く。結衣、隣に座ってシートベルト着用しろ!」

ケントに言われるがまま隣の席に座り、慣れない手つきで何とかシートベルトをつけた。

「……マズイな。高度が下がってる。7,000……6,500……」

ケントが計器の数字を読み上げながら、手元のレバーを操作する。

「5,000……。駄目だ。高度が上がらない」

珍しく焦るケントの声に、私は絶望的になった。

「落ちるんですか……?」

私の質問には答えず、ケントは余裕のない様子で指示を出す。

「結衣、頭を下げて衝撃に備えろ!」

その時、前方にうっすらと山のようなものが見えた。

ぶ……ぶつかる~‼

神様……お願い、助けて!
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