イケメン小説家は世を忍ぶ
溜め息をつきながら結衣の方を向くと、ストッキングと格闘していた。

「何をやってるんだ?ホントに俺が脱がすぞ」

「……上手く脱げなくて……って脱いでるんだから見ないで下さいよ」

結衣がふらつきながら、右手で俺の目を隠そうとする。

「お前を待ってたら夜が明ける。俺がやる」

結衣の手を軽く振り払うと、彼女の足に手を伸ばした。

「駄目です!キャー‼」

結衣が悲鳴を上げるが、問答無用でストッキングをビリッと脱がす。

「純粋な医療行為だ。騒ぐな」

わざと真面目な声で言って、結衣のほっそりした足にゆっくりと触れた。

「キャッ!」と声を出して、結衣が飛び上がる。

「何をひとりで騒いでいる?」

クスッと笑みを溢すと、結衣は俺をキッと睨み付ける。

「その声楽しんでますね?いやらしい感じが伝わってきますよ」

「グダグダ煩い。早く手当てさせろよ。痛いんだろ?」
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