イケメン小説家は世を忍ぶ
「しっかりね」

「はい!」

元気よく返事をしてオフィスを後にする。

きっと武内さんは、大杉さんから私を助けてくれたのだろう。

あのまま彼に追及されていたらマズかった。

秘密にするのって難しい。

それにしても……さっき見た写真が気になる。

桜井先生の家に着いた時にはもう日は暮れていた。

今日は移動が多くてクタクタ。

また深夜に口述タイプ頼まれたらどうしよう~‼

そんな心配をしながらインターホンを鳴らすと、佐代さんがにこやかに出迎えてくれた。

家に入ると美味しそうな炊き込みご飯の匂いがする。

「ちょうど良かった。坊っちゃまもこれから召し上がるとこですよ」

佐代さんの後に続いてダイニングに向かうと、桜井先生がダイニングテーブルに着いてスマホを見ていた。

猫とじゃれて汚れたからか彼は白いシャツに着替えていて、こんなシンプルな格好なのにカッコ良く見えてしまう。
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