イケメン小説家は世を忍ぶ
気になったのは金髪の男性。髪の色は違うけど、面差しが桜井先生に似ていた。

「その写真……武内さんと伯父さんですか?」

「ええ。大学時代の写真よ」

「その金髪の人は?」

「朝倉社長の親友よ。留学生でとても素敵な人だったわ。私達同じテニスサークルで、これは軽井沢で合宿した時の写真」

親友ということは伯父さんと同年代なんだろう。

桜井先生の兄弟?って思うくらい似てる。

「伯父さんテニスやってたんですね。てっきり読書ばっかりしてたんだと……」

「朝倉社長は結構テニス上手いのよ。高校時代はインターハイまでいったって言ってたわ。ほら、そんなことはいいからここで油なんか売ってないで、早く桜井先生のところに行きなさい」

武内さんが気合いを入れるようにトンと私の背中を叩く。

「はい。あと頼みます」

ペコリと頭を下げてオフィスを出ようとすると、武内さんがニコッと笑顔で言った。
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