俺に彼女ができないのはお前のせいだ!







とうとう来たぜこの時が!!!



「戸締りはしっかりするんだよ」「じゃあ、行ってきまーす」



母と祖母はトランク片手に家を出ていった。



よし。これでおよそ2日間、俺は自由だー!



と思ったが。



「くっ……」



ふと親父の遺影が目に入った。


親父が俺をにらんでいるように見えた。



だが! 今日だけは退かぬ! 媚びぬ! 省みぬ!



だって親父。この2日で俺は男になりたいんだ!


お前だってそういう青春の日々があったんだろ? 


だったら分かるだろ、俺のこの気持ち最大級。


イェー、素晴らしきこの2連休。


バイトで疲れてバタンキュー、にはならない!


エナさん俺まじアイラブユー!



と、微妙に決まっていないラップを脳内でかましつつ、


俺もバイトに行こうと外へ出た。



しかし、こういう時にこそお約束はつきもので。



「あ、良ちゃん」



あいつもちょうど家から出てきた。


はち合わせてしまった。



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