俺に彼女ができないのはお前のせいだ!
その良ちゃんが、
「あのさ、勉強教えて」と頭を下げてきたから、これは頑張らなきゃなって思った。
「もちろんいいけど。どうして? 良ちゃんも成績いい方じゃん」
「や、今度の期末で10位入んなかったら、坊主にするって親父と約束しちゃったから」
「あははっそうなんだー。どこ教えてほしいの?」
笑いながら顔を近づけると、すぐ赤くなって視線をそらす。
でも、ちょっと胸元あけた服でいると、谷間をチラ見してくることは知っている。
とりあえず、良ちゃんの授業ノートを見てみた。
並んでいたのは、パーツは悪くないんだけど、どこかいびつな文字たち。
なんか、良ちゃんそのものみたいだ。
昔、習字教室に通わされていたから、添削したくなっちゃう。