生徒会長は今日も恋煩う
「慧太くんは分かってくれてるんですね」
「当たり前だよ」
「ありがとう。でね、私こんなだから今まであんまりまともに友達もいたことないし、彼氏だって慧太くんが初めてで」
「そう、だったんだ」
「うん、だから、そういう境遇っていうか……柴山さんも私に似ているところがあって、色々と相談に乗って貰ってたの」
「柴山さんに?」
「うん」
「相談って?」
「まあ、あの……恋バナ、とか」
「あ……うん……」
俺の知らないところで、木南さんが俺のことを話していた。
それだけのことに頬が緩んでしまう。