離婚、しませんか?
「食べられたく、ないんだ?」

ふいに鎖骨を嬲りまくってた指が離れたかと思うと、その手のひらが私の額から頬までを優しく滑り、『ヨシヨシ、怯えないでいいんダヨー』的なニュアンスで幾度かナデナデされる。
(片手はしっかり私の頭上で両手首を拘束したまんまだけどね!)

『うん、そう!食べられたくないの!てか、ダメなの。だってお別れするんだから!つい流されそうになったけどそれだけはダメ絶対!』

ーーー的な主張を目ヂカラ込めてコクコクコクコクコクコクコクとね……!

高速縦振りして酔ったバカは誰だ。私だ。

「ふぅん………………」

見てる。
見てる見てる。

今度こそ!逸らすな、私。
< 26 / 126 >

この作品をシェア

pagetop