離婚、しませんか?
そもそも私、この魔王に、離婚しましょうって宣言したはずなのに。


気付けばポロポロと零れる涙を片手で拭いながら(あれ?手、いつの間に?)、もう一方の手で魔王の頭をバシバシと叩いていた。

「……っ、ちゃんと、なんだよ?」

その声に、振り下ろしかけた手が止まる。

「だから……っ」

滲む視界の向こうには、ワンピを剥かれブラをずり上げられ両胸を嬲られ尽くされて、あられもない痴態を晒している自分。
そして、その胸元から顔を上げた魔王、ううん、意地悪大魔王が綺麗な顔を歪めながらこちらを見上げている姿。
< 45 / 126 >

この作品をシェア

pagetop